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平成15年度 食品機械のためのリスクアセスメント手法開発事業
1.事業実施概要
(1) 事業の目的
 現在食品の安全性確保に対する取り組みは、わが国における重要課題の一つとなっている。この課題に取り組むためには食品機械の安全・衛生化は必要不可欠であるが、機械に内在する危険源の特定やその評価方法は各社で異なるだけでなく、設計者の個人差も生じるなどの重大な問題を抱えており、本来、対策を講じなければならないリスクを見落とす危険性が指摘されている。
 そこで、リスクの特定、並びに数値化を行い、全てのリスクを確実に制御するための手法であるリスクアセスメントに着目し、"衛生リスク"等の食品機械業界の特殊性を考慮した業界専用システムの開発に取り組み「リスクアセスメント導入マニュアル」として広く当業界へ公開することにより、食品の衛生確保に貢献するだけでなく、わが国の食品機械の国際的な評価の向上、並びに当業界の振興に資することを目的とする。
(2) 実施内容・成果等
1.業界専用リスクアセスメント手法の開発に関する調査研究

a)専用システムの開発
 リスクを算出する代表的な手法を定めた規格"IEC300-3-9 リスク分析""MIL-STD-882Dシステム安全に関する標準的実施方法"等により、多くの製造業においてリスクアセスメントが行われている。しかし、これらのリスクアセスメント手法は、作業者が被る身体的な傷害リスクの算出を目的とするもので、食品産業に不可欠である衛生リスクの算出方法については定められていない。そのため当該事業では、安全と並び重要な要素となる「衛生リスク」を算出するための、手法に関する調査研究に取り組み、業界専用となるリスク算出基準を作成した。

b)導入・運用指針の検討
 リスクアセスメントを新規に取り組む企業の参考となるようリスクアセスメントの「社会的要求・概要」、「導入・運用手順」、及び開発した手法を検証するための「実施モデル」等について作成を行った。食品機械産業に向けた指針となる「導入・運用手順」では、食品機械産業の特徴でもある"受注生産型""中小企業"などの条件を考慮し、企業内におけるリスクアセスメントチームの編成からシステム構築に至る全手順、必要書類、リスクアセスメント結果の取扱説明書への展開等、関連する全ての工程を含めた。

c)マニュアル印刷
 「リスクアセスメント実施手順」に「社会的要求・概要」「実施モデル」等を合わせた"食品機械のリスクアセスメント実施マニュアル"の印刷を行った。

2.リスクアセスメント導入講習会の開催
 「リスクアセスメント実施マニュアル」の普及をはかるため、東京及び大阪において無料説明会を実施した。説明会には、食品機械産業だけでなく、食品メーカー等関連産業からも定員を大幅に上回る多数の申込みが寄せられた。説明会は東京会場121名、大阪会場62名により実施された。

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2.予想される事業実施効果
(1)業界専用リスクアセスメント手法の開発に関する調査研究

 食品機械の安全・衛生化は必要不可欠であるが、機械に内在する危険源の特定やその評価方法、さらには対応まで各社で異なるだけでなく、設計者による個人差も生じるなどの重大な問題を抱えている。これらの問題に対応するため、検証可能な客観的な手法であるリスクアセスメントに着目し、当業界専用となる手法の開発を行った。
このような、中小企業が無理なく運用できる業界専用手法を開発し、業界への普及・促進に取り組むことは、食品産業における衛生確保の信頼性を一層向上させるだけでなく、9割が中小企業によって占められるわが国食品機械産業の国際的な評価向上等に貢献するものと予想される。


(2)リスクアセスメント導入講習会の実施

講習会には食品機械関連企業だけでなく、食品製造企業など多くの食品関連企業より定員をはるかに上回る申込みが寄せられたことから、食品機械専用となる「リスクアセスメント実施マニュアル」に対する食品関連産業の関心は予想以上に高いと考えられる。この手法は食品機械関連企業だけでなく、食品製造現場における衛生管理手法であるHACCPシステム構築の際にも応用が可能であることから、今後、全食品関連産業へ広がることが期待される。

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3.本事業により作成した印刷物
食品機械のリスクアセスメント実施マニュアル

食品機械のリスクアセスメント実施マニュアル 目次

1 事業の概要
 1.1 リスクアセスメントが求められる社会的背景
 1.2 事業の目的
 1.3 本書の内容
 1.4 事業実施過程
 1.5 用語の定義と引用規格

2 リスクアセスメントに関わる国内外の規格と社会的要求
 2.1 リスクアセスメントの背景
 2.2 リスク低減のための製造者と事業者の関係
 2.3 今後求められる安全管理

3 リスクアセスメントの概説
 3.1 リスクアセスメントの基本構成
 3.2 リスクアセスメント実施時の留意点
 3.3 リスクアセスメントに関する用語と定義
 3.4 リスクアセスメントを実施する上での前提条件
 3.5 リスクアセスメントの基本概念
 3.6 リスク分析
 3.7 リスクアセスメントの見積り評価方法
 3.8 安全対策の妥当性の確認

4 リスクアセスメント実施手順
 4.1 機械製造におけるリスクアセスメントの実施
 4.2 リスクアセスメント実施手順
 ハザードチェックリスト

5 リスクアセスメント実施モデル
 5.1 真空加圧煮練機
 5.2 縦型混合攪拌機
 5.3 ミル

6 参考図書
 附属書1 リスク低減に利用できる規格一覧


食品機械のリスクアセスメント実施マニュアル
『食品機械のリスクアセスメント実施マニュアル』
(日本食品機械工業会 閲覧コーナーでご覧いただけます。)

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4.事業についての問い合わせ先
社団法人 日本食品機械工業会
事業部技術課 大村宏之
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この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。
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